JA北蒲みなみ

お米情報|うまい米「白鳥の舞」ができるまでをご紹介します。

1うまい米は、豊かな大地、澄みきった水に育つ

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阿賀野市小松阿賀頭首工
左岸の堰堤より見る

新潟平野は日本一に広く、信濃川、阿賀野川などから、長い年月をかけて、上流から運び出された豊かな土壌に、水田が造られました。そして、越後山脈の雪解け水と、湧きでる澄みきった水を利用して、稲が育てられています。

水原地方の水田開発は、今から300年ほど前の徳川8代将軍吉宗公のとき、新発田藩の溝口公が阿賀野川から、新江用水を取り入れて約900町歩の新田を開発しました。また、山の雪解け水を溜めた堤や湖をつくり、稲の用水に利用するなど、そのため、米の収穫量は大きく増加しました。

大正時代から昭和初期にかけて、県下にさきがけ耕地整理が進められ、戦後は、畜力利用から機械化利用体系に取り組み、近代化施設を軸にした稲作を確立しています。

2うまい米は、太くて丈夫な苗でスタート

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水原地区下条〜鈴木氏

水稲育苗は、3葉めが出始める稚苗を、機械植えする方式が主であります。固くて丈夫な苗を育てることは、うまい米づくりの第一歩で気をつかいます。塩水選で良い種子を選び、種子に付着している病原菌を消毒します。そして約10日ほど吸水させてからハト胸ていどに芽出しをします。4月上旬育苗箱に薄まきをして、ビニールハウスの中で約20日間、徒長しないように、低温障害が出ないよう温度管理や、水管理を続けます。春の気候は変わりやすく、寒暖の差が激しいため、機敏な対応をしながら健苗づくりをしています。

昔から苗半作といわれ、本田に植えて間もなく根が出て、発育を開始する苗は、最も理想的な稲姿になります。

3うまい米の、高品質、良食味米は栽培管理を徹底する

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春耕 水原地区里 大荒田地内

水原地区の水田面積は1,655haあって、その内、水田転作面積403haで、作付面積は1,252haであります。基幹品種のコシヒカリは820haで全体の66%を占めています。

本田は、雪解け頃から漏水防止のあぜぬりが始まり、4月中旬から元肥の肥料散布、トラクターによる耕起、水を入れて代かき作業など、僅か半月ほどの間にめまぐるしく続きます。

元肥のチッソ量は、稲の生育量が確保できる最少限にし、中間追肥を止め、過繁茂にならない稲姿に管理して、品質、食味の向上をめざしています。

新潟米の基幹コシヒカリは、全国の消費者から「うまい米」に評価されていますが、なお、高品質、良食味米を安定生産するために、生産者一同、栽培管理を徹底しています。

4うまい米づくり、田植後は、保温的水管理で茎数をとる

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水原地区 深町 中野地地内

5月上旬の晴れた日には、青空高くヒバリが舞い上がり、山並みは遠くにかすんでいます。広い平野は一斉に田植が始まり、田植機のエンジンがこだましています。

10a当たり植箱約20箱、m²当たり18〜22株植え、1株当たり3〜4本、深さ2〜3cmに植えられます。植つけは4〜8条植があって、大型の機械は1日1haの能率があります。

太くてがっちりした苗を暖かい日に植えると、水が温まり根の出が早く活着を良くします。その後、寒い夜は深水にし、暖かい日中は浅水にして、保温的水管理を続けます。

6月中旬までのコシヒカリの目標は、草丈35cm、茎数m²当たり400本をめざしています。

5うまい米、コシヒカリの倒伏を防止する

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中干し溝切り水原地区中潟
上松和則氏

稲を倒伏させると、収量を低下させるだけでなく、品質、食味を低下させます。コシヒカリは倒伏に弱いので、防止するには密植しないで、施肥量を少なめにして、生育調節をした栽培管理が大切です。

目標穂数の80%を確保した頃に溝切りをして、本格的なツユ期になる前に田の水を落して中干しをします。稲の根に十分酸素を与えて根腐れや、夏の枯れ上がりを防止して倒伏を防止します。また、乾燥した風の吹く日は、溝切り部分から用水を走らせて風害を防止します。

新潟米の生産は、品質、食味を安定確保することが最大の課題で、倒伏しない稲姿にして登熟向上を図っています。

6うまい米は、稲の生育診断をして穂肥を施す

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水原地区 小境地内コシヒカリ〜
二回めの穂肥施用

穂肥は、幼穂が出来始める頃から、熟するまでの栄養を保つために施します。穂肥の時期、施す量、方法などを誤ると品質食味が低下するので、最も神経を使う栽培技術です。

 稲の葉色は、チッソ濃度が高いと葉色が濃くなります。その診断には葉色板が用いられ、青から黄色まで7段階の区別があります。葉色板を稲の最上葉に固定して、光を背にして3m離れた地点から診断します。出穂1カ月前に葉色3.5、葉色×茎数値が1,900以下の場合は、コシヒカリはチッソ成分1〜3kgを1回めは出穂前18日、2回めは出穂前10日に分けて施すことができます。穂肥が遅すぎたり多すぎると、玄米の中にチッソ含有量が高まり、食味を低下するので、このことは全農家に徹底した指導がされています。

7うまい米は、稲の病害虫防除をして米質を良くする

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水稲広域防除

稲作の豊凶は天候によることが多く、長雨が続くと葉イモチ病の被害で葉や穂を枯らし、中国大陸から、夏の気流に乗って飛来し、繁殖加害するウンカ類も道路、河川の雑草のカメムシ類の斑点米などを、最少限度の回数で防除が必要です。

水原地区では稲の病害虫発生予察ほを、町内20カ所に配置して定期的に発生予察をします。それらの情報によってと8月上旬1回、農薬は液剤を使い、ラジコンヘリによる広域請負防除を実施します。

農薬の安全使用と危被害防止や、農薬が残留しない安全使用基準、使用規制を固く守って、厳しく管理をしています。

8うまい米の生産は、刈取適期内に収穫します

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百津CE利用組合

稲の早刈りや遅刈りをすると、その後乾燥調製作業を上手にしても、品質は絶対に良くなりません。収穫適期は出穂後日数で早生種36〜38日、中生種のコシヒカリは40日ころです。出穂後の生産温度は早生種900〜1,000度、コシヒカリは1,000度をめやすにしています。外観ではもみの90%程度が黄色になり穂の基部に緑色が、わずかに残っている頃が適期としています。

コンバイン作業は、朝露や雨に濡れていると、籾の水分が高いため作業能率が低下し、籾の風選別が悪く、落下損失粒が多く、また、籾の機械損傷や乾燥時間が長くなります。晴れた日を選んで、速やかに通風、乾燥をして米質の変質を防ぎます。

9うまい米、今年の集荷実績

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カントリーエレベーター(CE)
荷受風景

平成21年産米総集荷実績は、30kg/袋で299,583袋で、1等米は全体では92.5%、コシヒカリは92.1%でありました。

集荷された米は、倉庫に一時貯蔵され、またカントリーエレベーターに貯蔵されて、消費地へ輸送されています。

流通販売ルートが多様化して、米の産地間競争が激しくなりました。国内の生産量は全国的に在庫を抱え、やがて輸入米が上陸をするなど、 今年は別として長期的には、値頃感のある米が求められると予想されます。産地の生き残りをかけて、すいばらコシヒカリは、消費者のニーズに応えた高品質、良食味米を出荷しています。

10うまい米は、カントリーエレベーターに貯蔵

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JA北蒲みなみ 
カントリーエレベーター 西面

生籾は乾燥されて生きた籾のまま貯蔵されます。出荷する直前に調製機で籾殻と玄米に分離され、「今ずり米」として味の良いことで人気を呼んでいます。

この施設は、平成4年度、約10億円余の総事業費で建設された、稲籾の乾燥調製貯蔵施設で、通称CE。カントリーと呼ばれて、対象面積は430ha、処理量はコンクリート製サイロ300t×10基の規模です。荷受けが土、日曜日に集中しないように、各集落の生産組織などと協定し、天候により集中した場合は、通風コンテナーに生籾を一時貯蔵して変質を防止しています。

乾燥設備は循環型方式で、生籾の毎時乾減率は0.6%、食味を重視したグルメレンジ標準装置で、自動水分計により厳重な水分管理がされています。

11コシヒカリ「白鳥の舞」を直売

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JA北蒲みなみでは産地の生き残りをかけて、日本一うまい米づくり栽培法の改善策、米粒の網目を1.85mmに切替え、色彩選別機を設置して、産地精米の純粋なコシヒカリを直売しました。

水原地区の瓢湖には、冬になると、シベリヤから4〜5千羽の白鳥が舞う姿と、精米したコシヒカリの肌の白さから「白鳥の舞」として、全国の消費地へ発送しています。多少にかかわらずぜひご賞味してください。

12稲わらは全量すきこみ、堆肥をいれた有機米

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収穫後の稲わらは、焼かないで全量を田にすきこみます。土の中に有機質を多く施すと、土の養分を抱える力を高めて、しかも、稲に必要なカリ、ケイ酸などの微量要素を補います。

また、土壌中の微生物を活発にするため、このほか家畜の糞尿堆肥を散布して地力を高めています。昔から「稲は地力で取れ」といわれ、稲にはゆっくり長く効いて、低温、かんばつ、フェン風などの気象変動に負けない稲姿になります。化学肥料のチッソ量を20〜30%減量して、稲が必要とする時期にバランスよく供給できる土づくりをして、高品質、良食味米の生産を続けています。